時代に対応した営業戦略の立案
ところが時代は少しずつ変わり、みりんぼし製造業者は激減。それに伴い、みりんぼし自体の需要も減少し、鴨安商店の売上も頭打ちになりつつありました。そんな状況を打破すべく、株式会社日庄とK・Pクリエイションズ株式会社、マーケティングセバスチャン株式会社のフードブランディング協会メンバー会社が団結。鴨安商店のアドバイザリーとして参入し、ブランドの洗い直しと整理、市場マーケットの精査、VIの刷新など、各社の持つ独自のノウハウと手法を駆使し、「さくらぼし」のブランド化に着手、成功に導きました。現在では「さくらぼしブランド」のもと、中食製造など、市場マーケットに合わせた商品の取り扱いも本格的にスタートし、「加工会社」から「市場創造型会社(マーケティングカンパニー)」への変身を遂げ、業界でも唯一無二の存在になりました。
明確化した将来的ビジョン
ブランディング構築にあたり、まず「さくらぼし」に着目。“天皇杯受賞”をキーワードにし、さくらぼしを中心ブランドイメージに据え、他の関連商品もこのラインにくくることで、イメージを統一させました。具体的にはいわし、さば、さんまのみりんぼしを「さくらぼし」として売り出し、創業以来変わらない味付けを訴求するため”百年調味“の冠を付けました。根強いファンのいる商品には、伝統の製法を想起させる言葉”百年匠味“をスローガンとし、この2つを販売戦略の柱としました。また、加工専門会社から提案型食品会社への移行を目指し、マーケティングにともなう中食製造にも注力。温故知新の気持ちを大事にしながらも、時代の変化に沿う経営スタイルで新たな一歩を踏み出しています。